『騎手の一分──競馬界の真実』 (講談社現代新書) 藤田 伸二 著

  • 2013.08.25 Sunday
  • 11:22

『騎手の一分──競馬界の真実』 (講談社現代新書)

  藤田 伸二 著

 

   ⭐⭐⭐⭐

   社台グループについてもっと語るべきでは……

 

 

近年の競馬界の衰退を憂いた人気騎手の「ぶっちゃけトーク」です。

全体に面白い本なのですが、僕が不満なのはこのところの武豊の成績が良くない原因についてです。
藤田は「エージェント制度」がその原因のように語っていますが、
若手騎手が育たないという問題は理解できますが、武豊の不振の原因としては納得しにくい気がします。
藤田はこの本の中で近年の大手クラブの台頭を図表で示しています。
が、それについてはあまり触れたがりません。
彼らはルールを守っているから、JRAが悪いという書き方でした。
たしかに悪くはないのかもしれませんが、今の競馬の状況として触れておくべきでしょう。

ハッキリいえば、今の競馬界は社台グループの独占が進んでいます。
少なくても、G1に関していえば、武豊が勝てなくなったのは、
社台グループの馬に乗らなくなった(乗せてもらえなくなった?)ことが一因でしょう。
1年のG1のいくつを社台生産馬が勝っているか、みなさんは知っていますか?
オルフェーヴルもジェンティルドンナもフェノーメノも同じクラブの馬ですよ。
相撲でいえば同部屋対決です。
そこで本当に真剣勝負が生まれるでしょうか?
数年前のオークスなんてフルゲートのうち10頭以上が社台生産馬でした。

強いなら仕方ないということはわかりますが、釈然としないものが残ります。
今年はロードHCやノースヒルズもがんばっているので、例年よりはマシな状況です。
社台グループはサンデーサイレンスを持ち込んだ日本競馬界の功労者ですが、
JRAはそのために彼らに媚びたりはしていないのでしょうか?

そのあたりを藤田にはぶっちゃけてほしかったのですが、望みすぎですよね。
内部の人にしては相当忌憚なく話している印象です。

本当はジャーナリズムが取材して明らかにすべきなのですが、
JRAに認可されたエージェントは競馬新聞の記者(または元記者)だという話。
競馬新聞の記者はJRAと露骨につながっているんですね。
まだまだ競馬界は謎に包まれた世界だと思います。

 

 

 

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